そして次の場面では感動の再会シーンかと思いきや、その手前の安中での熊本バンドの集合でした。ちょっと拍子抜けしてしまいましたが、それでも、かつてとげとげしかった彼らも今では伊勢を始め妻をもってから、ますます丸くなっていき、同窓会気分で少しだけ見ていて羨ましく感じました。
さて、今度こそ会津に向けて出発する一行。到着したのは、会津の街が一望することができる丘の上。金色に輝く街は見ていて息をのむほど素敵なのですが、街の中に入ってみるとかつての城下町は完全に姿を消してしまい、住んでいる人々は戦の前の出来事も記憶の片隅に追いやられているようでした。八重たちの一行は完全に容姿の面で浮いており、周囲から異国人呼ばわりされます。
そんな中、始めに発見したのが角場でした。八重が生まれてから人生を大きく左右されることになった重要な場所は、ひっそりと隠されるように息づいていました。その中で八重はこれまで自分の人生に大きく関わった人々の姿を思い浮かべ、さらに静かに一つ一つの出来事が輝いているようだと語ります。
そこに通りかかったかつての山本家のお手伝いさんだった人を通じて、神社で手を合わせるうらを発見します。とっさに逃げようとするうらでしたが、みねの声がけによって踏みとどまり実はずっと娘の幸せを祈っていたことが分かります。この辺りは、もはや親子の思いをひたすら通じ合う場面で、余計なことは考えずにじっと見るのが1番。最後も娘の幸せを願って去っていきます。これでうらの思いは叶い、今後登場することもほとんどなくなっていくんだと思いますが、山本家にとって凄く大切な人であったのは間違いありません。
さて、重要なシーンを乗り越え、次回は山川家に話が移っていきそうです。かえって来るなり英語だらけの娘がどうなっていくのか、じっくりと確認したいと思います。
◆八重の桜紀行◆
群馬県安中市
- 新島家旧宅
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山本家の中では、佐久とみね、そして八重の3人が京都の覚馬の家に住むようになったのですが、予想通り一番最後まで時栄を避けていたのがみねでした。母親であるうらのことを忘れられない彼女はいつもしょんぼりしていましたが、覚馬は全く笑いもせずに厳しく接します。自分の思いをはき出すことができたみねも、ようやく時栄に心を開くようになった時に、この家のことは時栄に任せることができる状態になったのです。
それと時を同じくして八重も薩摩や長州の人々に対して敵対心をもっていて、そんな人たちと親しげに話をする覚馬に怒りを覚えていたのですが、覚馬もまた必死に戦っていること、会津の心を取り戻すためには学問をもってこの国を京から変えていくことが必要だと八重に訴えます。会津への思いをまだまだ強く持っている八重に対しての説得はやや、風が吹けば桶屋がもうかる的な遠い因果関係のようにも思えましたが、バイタリティーの高い八重はそれを受け入れ、自分も力を尽くしていこうと決意することになります。
今後夫になる新島襄もアメリカで表舞台に出てきていて、暗い過去からの決別、そして明るい未来が見えてきたような気がします。次回はそのくらい過去をともに背負う尚之助との再会があるようですが、どのような場面になるのか、そして八重はどう思うか楽しみにしたいと思います。
◆八重の桜紀行◆
京都府京都市
- 薩摩藩邸跡
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