壮絶な戦いの後に ウィンブルドン2009

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おそらく、リアルタイムに観戦していた人は今日かなりの寝不足になったのではないでしょうか。そのくらい途中で見るのを止めて眠ることができない熱戦が繰り広げられた2009年ウィンブルドン選手権決勝のロジャー・フェデラー対アンディ・ロディック。

これまでの二人の対戦成績はフェデラーの18勝2敗という圧倒的な差であり、ウィンブルドン選手権の決勝においても過去2度戦ってすべてフェデラーが勝利しているということから、誰もがフェデラーの圧勝で幕を閉じると思っていたのではないでしょうか。

それがふたを開けてみると、1セット目にフェデラーがサービスをブレイクされ、そのままセットを失ってしまう大波乱。これで俄然面白くなってきました。この日のロディックはとにかくミスがほとんどありません。時々ガットに当てる等ミスをしていたフェデラーに対して、ロディックは完璧そのもの。ストローク戦ではロディックの方が完全に圧倒していたように感じます。

それに対して、フェデラーはエースや重要な場面でポイントをしっかりと稼ぎ、第2、3セットを確実にタイブレークの末にGETするのですが、第3セットに再びブレイクダウン。戦いはファイナルセットにもつれ込みます。ファイナルセットの開始時にはすでに午前1時を過ぎており、「あぁ、これはもう寝不足決定だな」と半ば諦め、歴史的な戦いの一証人として見届けることを覚悟することにします。

ファイナルセットは、はじめのうちはロディックの方がフェデラーをかなり追い詰めていました。しかし、ここでも表情を変えずにミスをしてはならない極度のプレッシャーの中で確実にファインプレーを見せるフェデラーが追いつく展開となります。ロディックの方が、「ブレイクダウンすれば即試合終了」というありえない状況の中で、何度もそれをしのぐ展開に、昨年のナダル戦を思い出します。

最後は、ちょっとしたミスを重ねてしまったロディックに競り勝ったフェデラーが、16-14という大接戦でウィンブルドン6度目、4大大会通算15勝という前人未踏の記録を更新したわけですが、このような歴史的な戦いを見せてくれた二人に感謝したいと思います。

さらに、今回心を打ったのが最後の2人のコメントでした。ロディックは観戦に訪れていた「元」4大大会優勝回数をもつピート・サンプラスに、「ごめん、ピート。阻止しようと思ったんだけどできなかった」と必死に涙をこらえ悔しさをにじませます。フェデラーもサンプラスという大きな存在への感謝と敬意を示し、最後まで謙虚さを失いません。

これから彼らは輝かしい歴史をさらに刻んでいくのだと思いますが、このように常に謙虚で先人の功績に対して敬意を払う姿は世界中のファンを魅了し続け、そして応援し続けられるのだと思います。本当にお疲れさまでした。

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